齋藤 茂

革新的な製品開発に携わりたい
ものづくりの未来に向かって

今年2月に開催された第28回技能グランプリに出場し、機械組立て職種で優勝という快挙を達成した齋藤さん。
過去に技能五輪全国大会へ出場した経験も持ち、現在は指導員として後輩たちの育成に努めています。
常に向上心を持って前へ進み続ける齋藤さんに、大会の話や仕事の目標などをうかがいました。

技能グランプリ優勝!10年ぶりの公式大会で掴んだ夢

技能グランプリは熟練技能者が技能の日本一を競い合う大会で、2年に一度開催されています。「前から出場したいと思っていて、念願かなって出場できることになりました。技能五輪全国大会との違いは年齢制限がないところ。いろいろな世代の方が出場しますが、その中で自分の実力を試してみたいと思っていました。」毎年開催される技能五輪全国大会では、技能レベル日本一を目指して各企業を代表する青年技能者(原則23歳以下)が熱い戦いを繰り広げます。齋藤さんはミツバ内の「技能五輪チーム」で指導者を務めており、自身も過去に3度同大会へ出場し、機械組立て職種で2年連続銅賞を獲得した経歴を持ちます。

技能グランプリの大会当日、プレッシャーはあまりなかったという齋藤さん。「機械組立て職種では全国から約20名が参加し、6時間という制限時間の中で決められた課題に取り組みました。大会は久しぶりだったので緊張しましたが、力を出し切れたので自信はありました。」競技をする中で一番大変だったことは何か尋ねました。「一番きついのは体力面です。長時間立ったままで作業するため、集中力を切らさないようにしなければなりません。大会前の3~4カ月前頃から練習をスタートし、直前1カ月では本番を想定して何度も練習に取り組みます。技能五輪の選手たちの指導をしながら自分の練習メニューもこなさなければならないため、大変に感じたときもありました。」結果は優勝、厚生労働大臣賞を受賞するという快挙を達成しました。「10年前の技能五輪全国大会では果たせなかった優勝を手にすることができました。自分のがんばりが後輩たちの背中を押すきっかけになってくれたらうれしいです。」

技能グランプリ優勝

目標は選手たちを表彰台に立たせること

今年も12月に開催される技能五輪全国大会に向けて、本格的な練習がスタートしています。「抜き型、機械組立て、電子機器組立て、メカトロニクスの4職種に8名の選手が出場する予定です。全国から1,000名を超える参加者が出場しますので、選手たちのプレッシャーは大きいと思いますが、積み上げてきた練習の成果を悔いなく発揮してもらいたいです。選手たちを表彰台に立たせること、それが今一番の目標です。」

齋藤さんは選手を指導する上で、大切にしている考えがあるそうです。「選手たちに自分のやり方を押し付けないことです。自分が良いと思ってやっていることが、他の人にとっては最適でない場合もあります。私にできることは、選手自身が自分の力で考えていけるようサポートすることです。選手たちの成長を感じられたときが、指導をしていて一番良かったと思える瞬間です。向上心を持って取り組んでもらえるように心がけています。」

やるからには本気で

齋藤さんがものづくりの分野に進もうと思ったきっかけは高校時代の体験があったからだと言います。「工業高校3年生のときに、アイデアロボット大会に出場しました。課題は毎年変わりますが、そのときはサッカーゲームのように互いのゴールにボールを入れて得点を競うものでした。より多く得点を取るためにはどうしたら良いか、チームでアイデアを出し合いながらロボットを製作しました。もともと機械は好きでしたが、思考錯誤をしながら作っていく過程に楽しさを感じ、ものづくりの現場で自分の知識や技術を活かして働きたいと思うようになりました。」

ミツバに入社して最初に配属されたのが技能五輪チームだったという齋藤さんですが、その後、製品試作の仕事も担当したそうです。「次期型リアワイパーモーターの試作に携わりました。新しい製品の開発ができることにやりがいを感じ、いつか会社の革新的な製品開発に携わってみたい、そう思うようになりました。」大きな夢を抱きながら、着実に自分のできることに取り組んできました。そんな齋藤さんのモットーは「やるからには本気で」。チャレンジを続けるその姿勢には、ものづくりの未来を見据える強い熱意が感じられました。

(2015年10月)